
「保育士になりたいけれど、保育士国家試験についてちゃんと理解できていない…」と感じている方は少なくありません。
保育士資格は国家資格であり、指定の養成校を卒業しなくても、保育士国家試験に合格すれば誰でも資格取得を目指せるルートです。年2回(前期・後期)実施される筆記試験と実技試験を突破すれば、子どもと保護者を支える専門職として全国で働けるようになります。
一方で、保育士国家試験は筆記9科目+実技2分野というボリュームがあり、合格率も毎年おおむね20%台前後と決して楽な試験ではありません。「受験資格があるのか不安」「どの科目から勉強すればいいの?」「実技試験のイメージがつかない」といった悩みから、一歩を踏み出せていない方も多い印象です。
そこで本記事では、保育士国家試験の「全体像」が1記事でわかることをゴールに、以下のポイントを丁寧に解説します。
- 最新の制度に基づいた受験資格の考え方
- 筆記9科目・実技試験の内容と難易度のイメージ
- 合格ライン・科目ごとの配点・科目合格制度
- 独学・通信講座・通学講座のメリット比較
- 申し込み(受験申請)の手順とスケジュールの立て方
- 合格者・受験経験者へのヒアリングから見えたリアルな声
当サイト編集部では、実際に保育士試験合格者・受験経験者にオンラインインタビューを行い、SNS上の口コミや公式機関の発表データもチェックしたうえで「これから受ける人目線で本当に知りたい情報」だけを厳選してまとめました。
この記事を読み終える頃には、「自分はどのルートで、いつ受験して、どんな勉強をすれば合格に近づくか」がかなり具体的にイメージできるはずです。焦らず、一つひとつ整理しながら読み進めてみてください。
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目次
保育士国家試験とは?概要と近年の傾向

保育士国家試験は、児童福祉法に基づいて実施される保育士資格取得のための国家試験です。指定保育士養成施設を卒業するルートと並ぶ、もう一つの代表的な資格取得ルートといえます。試験は年2回(前期・後期)実施され、筆記試験と実技試験の2段階構成です。
筆記試験は9科目、実技試験は3分野から2分野を選択して受験します。筆記試験はマークシート方式で、各科目60点以上の得点が必要です(教育原理・社会的養護はそれぞれ50点満点で30点以上)。
当サイト編集部が資格取得経験者にヒアリングしたところ、「難易度は“中〜やや難”くらいで、しっかり時間をかければ社会人でも十分に狙える」という声が多く聞かれました。一方で、「子ども家庭福祉」「社会福祉」など法改正の影響を受けやすい科目は、最新情報にアップデートされているテキストで学ぶことが重要です。
合格率の目安と「一発合格」にこだわりすぎない考え方
直近の保育士国家試験の合格率は、おおむね20%前後で推移しています。これは「全科目+実技まで合格した人」の割合であり、1回の受験ですべてをクリアするのは決して簡単ではありません。
ただし、保育士試験には一度合格した科目が3年間(条件により5年間)有効となる「科目合格制度」があります。つまり、1年目に5〜6科目、2年目に残りの科目、3年目で実技試験という「分割合格」も現実的な戦略です。
SNSでは「一発合格」が注目されがちですが、仕事や育児をしながら勉強する社会人の場合、2〜3年計画で着実に科目合格を積み上げる方が現実的なケースも多いです。自分の生活スタイルに合わせたロードマップを立てましょう。
保育士国家試験の受験資格をわかりやすく整理
受験資格の詳細は、毎年改訂される可能性があります。最新情報は厚生労働省 公式サイト(保育士試験関連情報)で必ずご確認ください。
受験資格は法律で細かく定められており、公式サイトだけを読むと少し分かりづらいかもしれません。ここでは「自分は受験できるのか?」を最短で判断するための整理を行います。
① 学歴ルート(指定学校・それ以外)
- 短期大学・4年制大学など、「短大卒程度以上」の学歴が基本ライン
- 指定保育士養成施設の卒業見込み・卒業者は、試験を受けずに資格取得が可能
- 指定外の大学・短大・専門学校の卒業者でも、一定の単位・学科要件を満たせば受験可能
最終学歴が高卒であっても、特定の学科・コースを修了していれば受験可能になるケースもあるため、「自分は完全に対象外だ」と決めつける必要はありません。
② 実務経験ルート(児童福祉施設での勤務)
- 児童養護施設など児童福祉施設で、通算2年以上かつ総勤務時間数2,880時間以上の実務経験がある人
- 夜勤など特殊な勤務の場合は、勤務体系によって換算方法が変わることもある
厚生労働省の資料では「受験資格は概ね短大卒程度」としつつも、実務経験ルートを用意することで、学歴にかかわらず優秀な保育現場経験者に門戸を開いていると説明されています。
厚生労働省
③ まずは公式の受験資格ページでチェック
受験資格の詳細は、保育士試験実施機関(公益財団法人 保育士試験実施委員会)や厚生労働省の公式ページで、最新情報を必ず確認しましょう。この記事では分かりやすさを重視して整理していますが、最終的な判断は公式情報が優先されます。
筆記試験9科目と実技試験の内容・難易度
筆記試験は、以下の9科目から構成されています。
- 保育原理
- 教育原理
- 社会的養護
- 子ども家庭福祉
- 社会福祉
- 保育の心理学
- 子どもの保健
- 子どもの食と栄養
- 保育実習理論
「教育原理」と「社会的養護」はいわゆる“ニコイチ科目”で、両方とも6割以上得点しないと合格扱いにならない点には注意が必要です。
「実際どの順番で勉強すればいいの?」という方は、保育士資格取得のリアル体験記付きガイド|費用・難易度・最短合格ルートで、実際の合格者が使った学習ステップやスケジュール感を確認すると具体的にイメージしやすくなります。
実技試験:3分野から2分野を選択
実技試験は、筆記試験の全科目合格者のみが受験できます。内容は次の3分野から2分野を選択します。
- 音楽に関する技術(弾き歌いなど)
- 造形に関する技術(保育場面の描画など)
- 言語に関する技術(3分間のお話の口演など)
実技試験は「本番1回勝負」なので、早い段階から課題曲・課題テーマをチェックし、筆記試験と並行して少しずつ練習しておくのがおすすめです。直前期だけで一気に仕上げるのは想像以上に負担が大きいと感じる受験生が多い印象です。
保育士国家試験の合格基準・科目合格制度と勉強時間の目安
合格ラインのおさらい
- 筆記試験:各科目100点満点中60点以上(教育原理・社会的養護は50点満点で30点以上)
- 実技試験:各分野50点満点中30点以上(2分野とも合格が必要)
- 筆記全科目合格→実技試験へ進む二段階方式
「6割取れればよい」と聞くと簡単そうに聞こえますが、科目数が多いぶん、計画的に学習しないとどこかで取りこぼしが出やすい構造になっています。
勉強時間のイメージ(独学・並行スタイル)
当サイトがSNSアンケートとヒアリングから推計したところ、独学中心で一発合格を目指す場合は300〜400時間前後を確保している人が多い印象でした。子育てや仕事と並行する場合は、2年前後に分けて「科目合格+実技」のゴール設定をする人も増えています。
独学・通信講座・通学講座の比較と「使ってみた感想」

ここからは、編集部で実際に教材や講座を使ってみた印象も交えながら、代表的な勉強スタイルを比較します。
① 独学(市販テキスト+問題集)
- 費用が安く、マイペースに進められる
- スケジュール管理・モチベーション維持を自分で行う必要がある
編集部で市販のテキスト・過去問題集を複数冊使ってみたところ、最近は図解が豊富で、法改正ポイントをまとめた「改正対応版」が増えている印象でした。一方で、「どの順番でどこまでやれば合格レベルなのか」が分かりづらく、独学初心者ほどプランニングでつまずきやすいと感じました。
② 通信講座(オンライン教材+添削付き)
- カリキュラムがあらかじめ組まれており、「この順番で進めればOK」という安心感がある
- 動画講義や質問サポートで、独学の弱点を補える
実際に大手通信講座の無料サンプル講義を試してみると、スマホだけでも視聴しやすく、UIもシンプルで「スキマ時間向き」という印象でした。「保育原理」「社会福祉」など文字情報が多い科目ほど、講師の解説があることで理解のスピードがかなり変わります。
③ 通学講座(専門学校・予備校)
- 対面で講師に質問でき、勉強仲間もできやすい
- 通学時間・費用のハードルが比較的高い
子育て中の方やフルタイム勤務の社会人からは、「通学は理想だが、現実的には通信+独学の併用に落ち着いた」という声が多く聞かれました。一方で、短期間で一気に取りたい学生層には、通学講座の密度の高い指導が向いているケースも見られました。
上記のレーティングブロックは、転職サイトの記事で使っているデザインを流用し、本記事では「保育士として転職する未来まで見据えた学習・情報収集のしやすさ」をイメージした評価として配置しています。
申し込み方法(受験申請)|初めてでも迷わないステップガイド
ここでは、初めて保育士国家試験を受ける人が迷いやすい「申し込み(受験申請)の流れ」をステップ形式で整理します。詳細な日程や申請書の入手方法は、毎回の試験要項で必ず最新情報を確認してください。
STEP1:受験案内(試験要項)を入手する
- 保育士試験実施機関の公式サイトから、受験案内をダウンロード
- 紙の冊子を取り寄せられる場合もあるため、郵送希望の方は早めに手続き
STEP2:受験資格を自己チェック
- 最終学歴・在籍状況、勤務歴をもとに、該当する受験資格区分を確認
- 必要に応じて、卒業証明書や成績証明書、勤務証明書などを準備
STEP3:受験申請書の記入・オンライン入力
- 最近はオンライン申請方式が主流になりつつあり、マイページ上で科目選択・実技選択まで完結できる形式が増えています。
- 選択する実技分野(音楽・造形・言語)は、このタイミングで決めるのが一般的です。
STEP4:受験料の支払い・申請完了の確認
- コンビニ払い・クレジットカード・銀行振込など、指定された方法で受験料を支払う
- マイページの申請状況が「受付完了」になっているか必ず確認
郵送方式で申請する場合、締切日の消印有効/必着のどちらかは毎回必ずチェックしてください。また、写真のサイズや背景色など細かい指定がある場合もあるので、「あとでまとめてやろう」と放置すると締切間際に慌てるパターンになりがちです。
編集部が行ったヒアリング・口コミの傾向
当サイトでは、X(旧Twitter)やInstagramで保育士試験受験者・合格者に声をかけ、オンラインでヒアリングを行いました。また、Google口コミやブログ記事などの一次情報もチェックしながら、よくあるリアルな声を要約しています。
良い口コミ・前向きな声
- 「保育の仕事をしながらゆっくり受験したので、3年かけて9科目+実技に合格しました。科目合格制度がなければ諦めていたと思います」(20代・女性・保育補助からの受験)
- 「最新のテキストと過去問を2〜3回転させたら、社会福祉や子ども家庭福祉がかなり解きやすくなりました」(30代・男性・異業種からのキャリアチェンジ)
不安・大変だったポイント
- 「教育原理と社会的養護が本当に難しくて、1回目はここだけ落としました」(30代・女性)
- 「実技試験の発表が遅く、仕事の休み申請がギリギリになってしまい大変でした」(40代・男性)
筆者が確認した限り、「ニコイチ科目(教育原理+社会的養護)」と「実技対策の時間確保」が合格者・不合格者を分ける大きなポイントになっているように感じました。逆に、保育の心理学・子どもの保健など「イメージしやすい科目」からスタートした人ほど、勉強のリズムを作りやすい傾向が見られました。
よくある質問
保育士国家試験は独学でも合格できますか?
独学でも合格は十分可能です。ただし、全9科目+実技までを一気に独学で突破するのは負荷が高いため、2〜3年計画で科目合格を積み上げたり、苦手分野だけ通信講座やオンライン講義を併用する人も多くいます。
受験資格があるか不安です。どこで確認すればよいですか?
受験資格は法律に基づいて細かく定められているため、最終的には保育士試験実施機関と厚生労働省の公式ページで確認するのが確実です。迷った場合は、問合せ窓口に自分の学歴・勤務歴を具体的に伝えたうえで相談すると安心です。
どの科目から勉強を始めるのがおすすめですか?
受験経験者への聞き取りでは、「保育の心理学」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」など、日常生活のイメージと結びつけやすい科目からスタートすると、学習のリズムが作りやすいという声が多くありました。その後、「保育原理」→「子ども家庭福祉」→「社会福祉」→「教育原理・社会的養護」と広げていくパターンが王道です。
実技試験の対策はいつから始めればよいですか?
実技試験の内容は事前に公表されるため、少なくとも筆記試験の2〜3か月前には、課題曲の練習や絵の構図決め、お話の暗唱などをスタートするのがおすすめです。筆記試験と同じタイミングでゼロから始めると時間的に厳しくなるケースが多いです。
まとめ|保育士国家試験は「戦略」と「継続」で合格に近づく

ここまで保育士国家試験の受験資格・科目・合格ライン・勉強法・申し込み手順まで、一連の流れを一気に整理してきました。情報量が多くて少し大変に感じたかもしれませんが、「合格までの道のり」が以前より具体的にイメージできるようになっていれば十分です。
保育士国家試験は決して簡単ではありませんが、正しい戦略と継続した学習によって必ず合格に近づきます。これから受験する方は、自分に合った学習法とスケジュールを明確にし、無理のないペースで取り組んでいきましょう。保育士国家試験を突破した先には、保育の現場で長く活かせる専門性と大きなキャリアの広がりがあります。
もう一度ポイントを整理すると、保育士国家試験で大切なのは「自分の生活に合った現実的な計画」と「最新情報に基づいた効率的な勉強」の2つです。合格率20%前後という数字だけを見ると難しく感じますが、科目合格制度のおかげで、時間をかけて着実に近づいていける試験でもあります。
編集部としては、まず「受験資格があるか」を公式情報で確認し、次に「いつ・どの回でどの科目を受けるか」をざっくり決め、そこから逆算して勉強スケジュールを引くという順番をおすすめしています。計画が明確になるほど、日々の勉強はぐっと楽になります。
\ できるだけ好条件で働きたい方へ /
転職成功率を高めたい人は、【最新版】内定率が高い保育士転職エージェントTOP7のチェックがおすすめです。非公開求人が多く、サポートの質が高いサービスだけを厳選しています。
最後に、筆者個人の経験とヒアリングを通じて強く感じたのは、保育士国家試験に挑戦する過程そのものが、子どもや保護者と向き合ううえでの「土台づくり」になるということです。学んだ知識や考え方は、将来、保育士として転職・キャリアアップを考える際にも必ず活きてきます。
筆者プロフィール
保育・医療・福祉分野のキャリア支援メディア編集者。
保育士・看護師・介護職向けの転職サイトや資格情報サイトの編集に2年以上携わり、保育士国家試験の受験者・合格者へのインタビューは累計50名以上。自身も子育てと仕事を両立しながら資格取得に挑戦した経験から、「忙しい人でも現実的に続けられる学習・転職戦略」をテーマに情報発信を行っている。

